[4055] 便利さの代償は? 投稿者: 投稿日:2004-06-11 (Fri)
■ドコモ夏野氏、「FeliCaは1年半で1,000万人が使う」 (ケータイWatch)
“ドコモでは、今夏にも非接触IC搭載のFeliCa携帯電話を投入することを明らかにしている。携帯電話がリアルコマースに本格的に参入することで、夏野氏は「1年半で1,000万人が使うことになるだろう」と語った。これはiモードの拡大の仕方と同じ規模だという。”
ここで言いたいのは、抗議でもなんでもなく、素朴な質問だ。本当は「そうじゃなければいいな」と素直に思っているし、そうじゃない根拠があるなら、それはそれで、本当に幸せな気分になれる。
さて、何が言いたいのか?
理屈じゃなく、携帯電話でコーラが買えるなら、しかも特別な認証などなく買えるとしたら、真夏の暑い日にわずか数千円のお金欲しさに、近所の悪ガキどもに携帯電話が狩られてしまう日が来たりしないだろうか?…という素朴な不安だ。「狩られる」という動詞はかなり曖昧な言葉なのでもっと明確な表現を使うと、万引きされたり、置き引きされたり、あるいは、バタフライナイフで脅して奪ったりすることまでをも含む。
コーラの値段云々じゃない。携帯電話が手軽に数千円の価値を持った瞬間に「狩られる存在」になりはしないか?という不安だ。もちろん今だって携帯電話を奪えばいくらかの代価は得られるかもしれないが、換金のシステムはそんなに簡単じゃないはずだ。ただし、町中で手軽に換金できるとなると、悪ガキどもは手軽にそれを狙うはずだ。現金を奪うよりもそれは簡単だ。なぜなら携帯電話を奪えば、相手は警察等への連絡手段を失うから、ある意味、一石二鳥でもある。現金だけを奪うよりも犯罪効率がいいとさえ言える。
正直、この新種の犯罪のために数千円を失うことよりも、携帯電話という大切な個人情報アイテムを失ってしまうことの方が惜しいから、こんな文章を書いている。携帯電話はもはや、数千円の代価では交換不可能なものだ。その価値は個人レベルでパソコン等にバックアップして護るべきなのか?実を言うと、悪意のある人間に携帯電話を盗まれた場合、バックアップ云々だけではトラブル回避は完全とは言えない。電話番号を含む携帯電話内部の様々な個人情報が、いろいろな手段で悪用されるという不安さえも秘めているからだ。
そして、そもそもの疑問として、Felicaな携帯電話はどの程度「万引き」や「置き引き」「強奪」のための対策が取られているのか?
私はSuicaカードの愛用者だ。使用場所はまだ限られているが、非接触型のカードって奴はとっても便利だ。だからこそ不安になる。あのSuicaカードの便利さを携帯電話においても実現するなら、その携帯電話は盗まれやすいアイテムになるな〜と。
そりゃもちろん、その意味においては、Suicaカードと同程度の「盗まれやすさ」に過ぎないのだが、実際に盗まれた時の喪失感は、携帯電話を盗まれた時とSuicaカードを盗まれた時とでは、あまりにも違う!5000円のSuicaカードはどこまで行っても5000円だが、5000円分のFelica価値のある携帯電話を失うと、その日から数日間の仕事が壊滅状態になるという危険さえ秘めている。
さて改めて問う。Felica時代が来ることで、携帯電話が盗まれまくる時代は来ないと言えるか?…だったらいいな〜!