[2436] 荒れ模様。 投稿者: 投稿日:2002-08-02 (Fri)
【常塚聴記者】
<日本語版は秋口? >
PalmInfocenterの記事によりますと、米Palm社は秋の早い時期頃に日本語版のPalm Desktop4.1
がそのほかの言語版とあわせてダウンロード可能になるだろうと言及したとのことです。
■Quickies: Refurbished, Ringo, Palm Desktop, and More(PIC)
秋頃ということは、PalmOS5搭載機の発表にあわせて公開するということでしょうか。なんにせ
よ期待して待ちたいと思います。
ついでながら、同じ記事の中で紹介されている下記のサイトはなかなか興味深いものではないか
と思います。
■doctorgadgets.com
利用にはユーザー登録が必要とのことで具体的な内容には触れられませんが、紹介文によると「医療現場におけるPDAの使用に関するニュースやレビュー記事」「医療向けのソフトウェアのダウンロード」「リンク」「掲示板」といったコンテンツがあるようです。
医療従事者向けのPDA関係サイトというと、日本にも「MP-Palm」などがありますが、この方面では先駆者である海外でも流れは加速しつつあるようです。
<え?>
■(噂)カシオがPocketPCから撤退?(pocketgames)
「アメリカ市場ではもうEシリーズは販売されないらしい。つまりPocketPCからは撤退ということのようです」
ま、マジ?!(元記事はコチラ)
【moody記者】
<デル、PDA市場に参入へ>
8/1の日経に出てました。ご参考まで。
◆デル、PDA市場に参入へ
【シリコンバレー=岡本文雄】米パソコン大手デルコンピュータは近く携帯情報端末(PDA)市場に参入する。インターネットを活用した直販システムや部品の効率調達など低コスト・超スピード経営を武器に、PDA大手のパームやヒューレット・パッカード(HP)に低価格攻勢をかけるとみられる。デルのケビン・ロリンズ社長兼最高執行責任者(COO)は、米大手証券会社が最近主催した投資家向け会合で「これまで(PDAは)市場規模や収益性の観点から投資先として魅力的でなかったが、(参入の)機は熟しつつある」と語り、市場参入に向けて本格的な準備に入ったことを明らかにした。デルは具体的な参入時期や搭載する基本ソフト(OS)など製品の詳細を明らかにしていないが、すでに同社が台湾のEMS(電子機器受託生産サービス)メーカーとの間で、米マイクロソフトのPDA用OS「ポケットPC」を搭載した機種の生産委託契約を交わしたとの報道もある。
<ワイヤレスの罠>
■誰かが勝手にあなたのWi-Fiを使う!(CNET)
「米AT&Tブロードバンドは、顧客にWi-Fiネットワークのセキュリティー保護を心がけるよう呼びかけている。インターネット・サービスの加入者が、知らないうちに海賊版映画のネット配信の片棒をかつがされるという異例の事件があったためだ。 広報担当者のサラ・エイダによると、加入者の隣に住んでいた海賊配信の犯人は、隣人のWi-Fi無線ネットワークにアクセスして、AT&Tブロードバンドの高速インターネット・サービスを通じて海賊版映画を送信していたという」
Wi-FiであれBluetoothであれ、ワイヤレスが有線よりも魅力的なのは、その名の通りまさに無線だからなのだが、それゆえにこそ覗き見や乗っ取りなどのハッキングの可能性も必然的に高くなってしまう。確かにワイヤレス通信はとっても魅力的なのだが、その弊害についても真剣に考えないと、ただたた企業の新規事業開拓の先兵として地獄に落ちる可能性もありうるだろう。
<熱帯夜とともに…>
■パルマガ百萬アクセス記念プレゼント第2弾(パルマガ)
さっそくの催促に答えてくれるように、相変わらず続々とご応募、ありがとう!
機長としては、せっかくの百萬アクセス記念プレゼントを成功させたい気持ちもあるが、それ以上に100通の「こんなPalmwareが欲しい!」という作文を読んでみたいのだ。そしてそれらをウェブ上で発表して、素敵なPalmwareが誕生したら、これに勝る幸せはないなと思っている。
<異様な法廷>
■三井被告無罪主張、検察の裏金づくり糾弾(日刊スポーツ)2002.07.31
「捜査情報を漏らす見返りに飲食の接待などを受けたとして、収賄と公務員職権乱用などの罪に問われた前大阪高検公安部長三井環被告(58)の初公判が30日、大阪地裁(伝田喜久裁判長)で開かれた。検察庁の裏金問題を告発してきた三井被告は「私は決して犯罪を行っていない」と無罪を主張し「公訴権の乱用で、違法な起訴だ」と公訴棄却を裁判所に申し立てた。前検察と現検察の異例の全面対決となった」
被告は前大阪高検の公安部長、しかも被告は自己の逮捕を自分に検察内部の告発されることを恐れた検察による冤罪だと訴えている。そういう訳で、かなり異例な裁判風景になっているようだ。以下のような場面も登場したらしい。
「三井被告がいきなり立ち上がった。検察側席をにらみつけ、言い放った。「どちらが不正義か。犯罪者か。卑劣な人間か」。かつての“同僚”たちに語気を強めた。三井被告の真っ向からの宣戦布告に検察官は「被告が裁判長の方を向いて話すように」と注意することを求めた」
その数日前には、被告の罪を訴えた暴力団関係者に対しての求刑も行われている。
■高検前部長汚職で贈賄側の暴力団関係者に懲役6カ月求刑(asahi.com)2002.06.26
面白いのは、この暴力団関係者の弁護側のコメント。
「被告弁護側は「約28万円という贈賄額で懲役刑に科せられた例はない」などとして罰金刑を求めた」
しばしば指摘されていることだが、28万円という額が微妙だ。暴力団関係者が高検前部長から恐喝されたと訴え出たこと以上に微妙な金額だ。なんだろう?この事件にはこの種の割り切れない情報が多すぎる。
なお、前回の時もそうだったが、日刊スポーツがスポーツ新聞系とは思えないぐらいに踏み込んだ記事を掲載しているのに対して、asahi.comの記事はきわめて淡泊だ。上記日刊スポーツ記事に対応するasahi.comの記事はこれだけだ。
■前公安部長、初公判で公訴棄却を求める 大阪地裁(asahi.com)2002.07.30
「暴力団側から接待を受けたり、捜査情報を不正入手したりしたとして、収賄や公務員職権乱用などの罪に問われている大阪高検前公安部長の三井環(たまき)被告(58)に対する初公判が30日、大阪地裁で開かれた。被告・弁護側は「公訴権の乱用で起訴は違法、無効だ」と述べて、裁判を打ち切る公訴棄却を求めた。 三井前部長は4月に逮捕された。検察庁の調査活動費の実態について実名で公表しようとした矢先だったため、弁護側は「検察は被告人の口封じをしようと考えた」と主張した。弁護側は、前部長が暴力団側から接待を受けた事実を認め、「検察官として恥じるべき行為だ」と述べたが、職務とは関係ないとして収賄罪の成立を否定した」
掟破りだが全文引用させてもらった。というのも、asahi.comのこの記事は以上で全文だからだ。明らかに短い。なぜにこれほどの問題なのにスポーツ新聞系よりも文字数が少ないのか?何もスポーツ新聞系を馬鹿にしている訳ではないが…。
ところで、いつだったかの記事で、これだけの大きな事件なのにメジャー新聞系サイトが特集ページを設置していないのは不自然だ、というようなことを書いたが、実はこっそりと存在していた。
■【大阪高検公安部長逮捕】(asahi.com)
「こっそり」と表現したのは、asahi.comのトップページにリンクが存在しないばかりか、社会面トップにもそのリンクが存在しないからだ。これで気付け、というのはかなり難しいことだ。もちろん、asahi.comには同情すべき理由もある。上記の特集ページを見てもらえばわかるように、重大事件であるわりには「記事一覧」に並んでいる記事の数が少なすぎるのだ。8月1日現在、第一報まで合わせてわずか11記事しか並んでいない。しかも、最新のものは6月21日のものだ。すでに裁判が進行しているというのに、この更新の手抜きぶりはどうだろう?もしかしてasahi.comの記者までもがこの特集ページの存在を忘れているのか?
ところがだ!
同じasahi.comでも、関西地区向けの特別ページ「TODAY'S 関西」には、地元だけあって、この事件に関する記事が比較的多数載っているのだ。まずは裁判直前の記事。
■大阪高検前公安部長の三井被告、公訴棄却訴えへ(asahi.com/TODAY'S 関西)2002.07.29
「収賄などの罪で起訴された大阪高検前公安部長の三井環被告(58)に対する初公判が30日午後、大阪地裁で開かれる。被告・弁護側は、開廷後の冒頭で「公訴権を乱用した違法な起訴だ」と公訴棄却による裁判の打ち切りを求め、前部長本人と弁護団がそれぞれ意見を述べる見通しだ。訴えが認められず審理に入れば、すべての起訴事実を否認して無罪を主張し、検察側と全面対決する方針だ」
そして裁判風景を紹介した記事はこれ。
■前部長と検察 激しく応酬 三井被告初公判(asahi.com/TODAY'S 関西)2002.07.31
「検察官が「自らが現職検事だったことを棚に上げた主張だ」と激しい口調で指摘すると、前部長は、「どうして私が被告席にいるのか。座るべきは検事総長や検察首脳の方だ」と言い放った」
最初に紹介した日刊スポーツ(系列社)とほぼ同内容の記事だ。
そして圧巻は同日に出たこの記事。
■調査活動費 使い切り一転、繰り越しも 大阪高・地検(asahi.com/TODAY'S 関西)2002.07.31
「大阪高検と大阪地検が00年度までの5年間に、総額1億2千万円を超す調査活動費(調活費)を使っていたことが朝日新聞記者の情報公開請求でわかった。支出額は99年を境に減る傾向にあり、会計処理のやり方も変わっていた。使途の明細部分は塗りつぶされ、開示されなかった」
「高・地検とも、96〜98年度までは「公安・労働情勢等調査」の名目で、月に1回50万〜200万円が一括して支出され、月ごとに請求分を使い切っていた。 ところが、99年度からは、名目が「犯罪情勢」や「脱税事件に関する情報交換」など多様になり、ホテル会議室の利用料や仕出屋の弁当代など2万円前後の支出が領収書付きで請求されるようになった。支出のない月もあり、翌月に繰越金も生じるようになった」
これは明らかに、三井被告の訴えを裏付けるような内容。つまり、かなり踏み込んだ内容になっている。ところで、使途の明細が塗り潰されている理由について法務省は以下のような明解な解答を寄せている。
「同省は「支出明細を開示すると、公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼす恐れがある。適正かつ効率的に使うよう努めている」と話す」
ま、その使われ方が適性でもそうでなくとも、どっちにしろ「公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼす恐れ」があるというのは納得できる。
さて、asahi.com/日刊スポーツは前回同様、それでもかなりの記事をアップしているのだが、その他の新聞社系はというと…?
■元大阪高検部長の収賄事件初公判、公訴棄却求める(Yomiuri On-Line)2002.07.30
「捜査情報漏えいの見返りに接待を受けたなどとして、収賄や公務員職権乱用などの罪に問われた元大阪高検公安部長、三井環(たまき)被告(58)(懲戒免職)の初公判が30日、大阪地裁(傳田(でんだ)喜久裁判長)で開かれた。 被告・弁護側は「起訴の目的は、検察幹部による調査活動費(調活費)私的流用などの問題が公表されるのを防ぐため」などとして、起訴自体を無効とする公訴棄却を求めた。また罪状認否で、三井被告は収賄の起訴事実のほぼすべてについて否認し、無罪を主張した」
掟破りだが全文引用。そして、これが全文だ。
■収賄事件:大阪高検元公安部長が無罪主張 大阪地裁初公判(Mainichi Interactive)2002.07.30
「暴力団関係者に捜査情報を漏らす見返りに接待を受けたとして、収賄などの罪に問われている大阪高検元公安部長の三井環被告(58)=懲戒免職=の初公判が30日、大阪地裁(傳田喜久裁判長)であった。三井被告は「飲食などはあったが、犯罪は成立しない」と述べ、全面的に争う構えを示した。審理に先立ち弁護側は「一連の起訴は公訴権の乱用で不当だ」として公訴棄却を申し立てたが、傳田裁判長は判断を留保して、審理を進めた」
こちらは記事の全文ではない。それどころか、かなり丁寧に裁判の過程を伝えている。さらに、Mainichi Interactiveの記事検索をかけてみると、7月以降、以下のような記事が見つかった。(その他の記事)
■大阪高検:元公安部長の「裏金告発メモ」 仙台地裁に提出(Mainichi Interactive)2002.07.02
■懲戒免職:三井大阪高検元部長が処分不服で取り消しを審査請求(Mainichi Interactive)2002.07.03
■元高検部長汚職:贈賄側元組員に懲役6月を求刑 大阪地裁(Mainichi Interactive)2002.07.26
■三井前公安部長が全面否認 大阪地裁で初公判(SankeiWeb)2002.07.30
「公判で検察側は、公判部副部長や捜査の主任検事だった特捜部副部長が立ち会うなど異例の態勢で臨んだ」
この記事は、シンプルながらもこれまでの経緯を述べるなど、ずいぶんと踏み込んだ内容になっている。
■「警察沙汰、わしが解決」 前大阪高検部長(SankeiWeb)2002.07.22
「大阪高検の前公安部長、三井環(たまき)被告(五八)=収賄罪などで起訴、懲戒免職=の汚職事件で、捜査情報を入手するため三井被告に飲食などの接待をしたとして、贈賄罪に問われた暴力団組員、渡眞利忠光被告(四〇)の初公判が二十一日、大阪地裁(伝田喜久裁判長)で開かれた。検察側は冒頭陳述で、三井被告が「警察沙汰(ざた)になったときはわしが解決したる」などと便宜を図る意思を示したうえで、接待や女性の紹介を要求していたことを明らかにするなど、暴力団との癒着を詳細に再現した」
これは、Mainichi Interactiveでは今回の裁判で始めたわかったと述べている内容に近い。妙なタイムラグだが、SankeiWebはこのあたり、他社よりも早く詳しく、暴力団関係者の法廷を紹介している。(その他の記事)
■大阪高検前部長が収賄容疑など全面否認(NIKKEI NET)2002.07.30
ま、日経はそのカラーからしてしょうがないかな、と思う。(その他の記事)
パルマガでこれまで何度も主張しているように、機長は検察幹部に言いたい。やるならうまくやれ!国家の存亡に関わるような大事件をそうそうお手軽にやっちゃダメだって!やれないなら税金返せ!…と。