[200] Graffiti訴訟、敗訴?【改訂版】 投稿者: 投稿日:2001-12-21 (Fri)
by 機長

【改訂版】

■Palm Loses Graffiti Lawsuit(PIC)

 嬉しくなくて、大きなニュースが飛び込んできた。つまり「Palm社がGraffiti訴訟で負ける」というニュースだ。
 
【機長訳】

 Palm社と3Com社 は、Xerox社との特許訴訟に敗訴した。裁判所は今日、Graffiti技術がXerox社が持っている手書き文字認識技術の特許「Unistrokes」を侵害しているという判決を下した。

 訴訟は今後、罰則を決める段階に入っていくだろう。裁判所は、もしもPalm社がこの技術を使い続けるなら何らかのペナルティを支払う必要があると判決を下すだろう。Xerox社はPalm社にGraffiti技術の使用を停止するか、著作権料を支払うかのどちらかを急かしている。
 
 Xerox社は1997年に、のちに3Com社によって買収されるU.S.Robotics社を、Graffiti技術が1997年に認可されたXerox社の特許を侵害していると訴えた。Palm社はその後、3Com社からスピンオフした。
 
 いまだ疑問なのは、1996年4月にU.S.Robotics社からリリースされたPalmOS搭載の最初のハンドヘルドであるPilot 1000とPilot 5000にはすでにGraffiti技術が搭載されていたのに、Xerox社がどうやって1997年に特許を獲得したのかという点だ。
 
 去年6月、Graffiti技術とUnistrokes技術がまったく似ていないという意見を退けている。この10月には訴訟は復活し、ニューヨーク西地区にある米国地方裁判所に進んだ。
 
 裁判官のMichael Telescaは、本日、Xerox社の特許は「有効であり、実行可能なものだ」と宣告した。そしてGraffiti技術がそれを侵害していると。
 
 Xerox社が、Microsoft社のようなその他の手書き文字認識技術を搭載したハンドヘルド用OSメーカーを訴えるかどうかはまだ不明だ。
 
 「Xerox社はいつも、価値ある法人資産のひとつである自社の特許群を積極的に主張し守ろうとします。今日の裁定は、我々の手書き文字認識技術に関する特許が侵害されたという我々の主張を証明してくれた。Palm社はそのハンドヘルドオーガナイザーに搭載された製品の使用を停止するか、Xerox社に対して特許使用料を支払うことになるだろう」と、Xerox社の代表弁護士Christina Claytonは語った。

 
【機長の感想】

 これは、以前iPAL-NEXT時代にも話題になったが、米国での特許権というものは、受理された日から過去に対しても有効なのはわかる。だが、記事中の赤文字の部分が解明されないと、どうにもやりきれないな〜と思うことだけは確かだ。それにしても、Xerox社って、本当にいつもいつも技術盗用を訴えてばかりいるように思える。確かにパロアルト研究所のように素晴らしい研究機関や人材があることは認めるが、どうしていつも自社で実用化せず、訴訟ばかりしているのだろう?謎の多い会社だ。


by たかゆきえ

機長訳に加えてZDNETでも日本語記事がアップされました.

  手書き認識めぐる特許訴訟,Palmに「クロ」の判断

by 機長

【改訂版】

 その後、機長宛の直メールやパルマガBBS宛に、上記機長訳が間違っているよ、というメールをたくさん貰った。(とくに赤字の部分!)
 
 機長訳は本当にしばしば間違っているので、またやっちゃったか!と、改めて確認してみたところ、該当原文が見慣れぬ文章に変わっている。さらに、本日の午前8時頃(日本時間)にこの記事を初めて見た時には、この該当文章はまった別の記事(「Xerox originally filed for its patent in October」で始まる文章ではなく、「A question not yet answered is」で始まる文章であり、そこではJeffについてはまった触れていなかった!)だったことは明らかな記憶としてあるし、記事の頭についていた印象的な赤文字の「Breaking News」というキャッチコピーがなくなっていることもかなり明確な記憶としてあるので、どうやら、私がこの記事を確認した後で、この元記事そのものが改訂されているらしいことを確認した。

 つまり、元記事が書き換えられたために起こったトラブルであり、どうやら誤訳ではなかったようだ。という訳で、ちょっぴりホッとしたものの、すでに元記事が書き換えられているので、さっそくこちらも書き換えたいのだが、今は時間がない。そこで、新しい記事の翻訳を読みたい人は、パルマガBBSへの書き込みを参考に自分自身で原文を読んで欲しい。済まぬ。今すぐ、慌てて翻訳を直しても、また間違える可能性があるので、この部分の再翻訳はまた改めてすることにする。すまぬ!
 
 では!